【院長のコラム】小児の夏場の便秘について

小児の夏場の便秘では、「発汗による水分不足」と「食事量・食物繊維の低下」が二大要因ですが、栄養指導ではそれ以外にも次のような点が重要と考えられます。
【1】朝食を抜かない
朝食を食べることで胃・大腸反射(胃結腸反射)が起こり、排便しやすくなります。
具体例
- 朝は牛乳やヨーグルトだけで済まさず、パンやご飯を少しでも食べる。
- 時間がなければバナナ1本でもよい。
【2】 排便習慣をつける
便意を我慢すると便が硬くなります。
具体例
- 朝食後5~10分はトイレに座る。
- 出なくても怒らない。
- 保育園・学校でも「我慢しない」ことを伝える。
【3】 水分はこまめに飲む
一度に大量ではなく、少量ずつ頻回に。
具体例
- 外遊びの前後
- 入浴後
- 起床時
- 就寝1~2時間前(夜尿症がなければ)
麦茶や水で十分です。
【4】発酵食品を取り入れる
腸内環境を整えます。
具体例
- ヨーグルト
(下記に記載したオリゴ糖やきな粉と混ぜても良いです) - 納豆
煮豆やきな粉
オリゴ糖(最初は少しからスタートしてください。過量になるとお腹が張る時があります) - 味噌汁
- チーズ(食べ過ぎない程度)
【5】水溶性食物繊維も意識する
「野菜だけ食べましょう」ではなく、水溶性食物繊維を含む食品も勧めます。
具体例
- オクラ
- モロヘイヤ
- わかめ
- 海苔
- キウイ
- バナナ
- 桃
- 梨
【6】油を極端に減らさない
脂質が少なすぎると便が出にくくなることがあります。
具体例
- オリーブ油を少量使う。
- 青魚や卵も適度に食べる。
【7】運動不足を防ぐ
夏休みは外遊びが減り、腸の動きも低下します。
具体例
- 朝夕の涼しい時間に散歩。
- プール。
- 家の中で縄跳びやダンス。
【8】 冷たい飲み物・アイスばかりにならない
食欲が落ちて食事量が減り、結果として便秘になりやすくなります。
具体例
- アイスをおやつ代わりに毎日何個も食べない。
- 冷たい麺だけで済ませず、卵や肉、野菜を加える。
【9】 便秘を悪化させる食品もある
食べ過ぎには注意します。
具体例
- お菓子
- スナック菓子
- 甘いジュース
- ファストフードばかり
これらは食物繊維不足や食事の偏りにつながります。
最後にまとめますと以下の通りです。
「夏は汗で水分が不足しやすいので、①こまめな水分補給、②朝ごはんを食べる、③野菜・果物・ヨーグルトを毎日、④朝食後にトイレに座る習慣、⑤適度に体を動かす、この5つを心掛けましょう。」
1か月以上便秘が続く、排便時の強い痛みや出血がある、腹部膨満や嘔吐を伴う場合は、食事だけで様子を見ず早めに受診してください。